下北沢にある、酒蔵のようなしつらいの店で夕食。
コースを頼んでおいたので、料理を選ぶことに時間をとられず話しができる。
さて、食事も終わってゆっくりしていると、デザートが運ばれてきた。
「すいかです」と出されたそれは、緑に黒の縞模様もくっきりとした皮、三角に切られた身の部分は赤く、見まがうこと無く立派なスイカ。
明らかにすいかだとわかるのに、あらためて「すいかです」と言って出されると、何と言えばいいか。
「そうですね、すいかですね。」といっても話しは続かないし、「えー これがすいか?」と驚いてみせてもわざとらしい。
「桃です」と言われたら? その店員さんへの興味は一気に高まるなあ。
すいかと言えば、今日出てきたような切り口のカタチが三角形が一般だと思うけど、
私の実家では、スイカはタッパに入って冷蔵庫に収められていて、ハシで食べるもの。
包丁を器用に使って、母親はスイカを1口サイズのかたまりにして、種もとってある。
これを過保護と見ることもできるけど、彼女の趣味だと理解して、私は冷蔵庫からタッパを取り出す。
ご丁寧に「甘いところ」「甘くないところ」に分けてタッパに入れてあるので、
私は当然「甘いところ」を食べる。
スイカは基本的に1俵で買ってくる。
彼女はまずそれを半分に切って掘り進み、最後には半球の皮が残る。
それはそのままクワガタの遊び場になるという、とても良く出来たシステム。
だから私は三角のすいかを食べるのがへたくそ。
(口のまわりが必要以上に汚れる、種の処理に戸惑う)