2004年04月28日

月刊歌謡曲と歌BON

月刊歌謡曲の6月号が発売になっています。
今本屋に行くと山積みになっているはずです。
意外に売れているようで、しばらくすると手に入らなくなってしまいます。

ライバル誌は『歌BON』という雑誌。
きっと本屋では月刊歌謡曲のとなりにあるはず。
それぞれ、独自の採譜、コード付けがされていて、
同じ曲を2冊で比べてみると面白い。
キーボードで使う場合、特に歌伴に適したコード付けがされているという理由で
私は月刊歌謡曲の方が向いていると思います。

最新の号に掲載されている一青窈の『ハナミズキ』という新曲のサビ部分、
歌詞でいうと「うーすべーにいーろの」というところの1小節のコード付けを比べてみると、
月刊歌謡曲 E D#m7-5 G#aug
歌BON   E D#m7-5 G#7
となっています。

そもそも、aug(オーギュメント)と7(セブンス)のキャラクターはかなり違うので、
このコード付けの違いは一見不思議です。
しかし、実際に音を出してみると、どちらもメロディに合っている。
歌BONのG#7の方がなめらかに聞こえます。

この2つのコードの違いを実音で示すと、G#augのE音とG#7のD#音。
で、ここのメロディの音は何かというと、Eです。
G#augの構成音にメロディ音が含まれているということなのですが、
そのことが、歌伴用のコード付けとしては適していると私は思います。

初見の場合、そのコードの特徴的な音をトップノートにすることが多いのですが、
G#augで特徴的なのはやはりaug音(+5=E音)ですね。
augと表記されていることで、メロディー音をトップに持ってきやすくなります。
そういう点で歌伴向き、という感じがしますね。

・・・・・

今意識せずに弾いてみると、私はaug (+5)音をトップではなくて内声にしていました。
G#augのaug音(+5=E)をトップで弾くと、G#の基本形(で+5)になるからそれを避けているとか、
それまでの伴奏音域で弾くと低すぎて汚いからだとか、
次のコードのC#m7のボイシングを意識しているからだとか、
まあ何とでも理由はつけられますが、
そんな風に弾いていました。なんとも。
・・・・・歌いやすければいいのです。

ところで、G#7はキーEからすればIII7ですね。
トライアドで考えるとIIIのコードはIIIm(G#m)ですが、
ここではメジャーコード(G#7)になっている。
次のコードがC#m7なので、ここで一時的にキーがC#mになっているのだと考えると、
G#7はキーC#mから見たときはドミナントセブンスになる。
セカンダリードミナントモーションが形成されている、という解釈が一般でしょう。
そんなことは考えなくても、歌伴がしやすいコード付けがされている、という点で
私は月刊歌謡曲をお奨めします(たった1小節の、1コードが違うという例だけですが)。

コード分析の話が中途だったのでその部分の補足をしておきます。

まず、純粋なコード付けの『歌BON』のコードを、先に例に出した部分を含めた
4小節を書いてみます( | は小節の区切りを表します)。

E  D#m7-5 G#7 | C#m  Bm7 E7 | A  E/G#  | F#m7  F#m7/B B7 | E 〜

1小節目から2小節目の G#7 → C#m が、キーC#mに一時的に転調した
セカンダリードミナントモーションだと書きましたが、いやそれはそうなのですが、
そのひとつ前のD#m-5に注目すると、キーC#mのIIm-5になっているので、
C#mに向かうII-V(ツーファイブ)が形成されているという解釈になります。
ここでポイントはIIにあたるD#m7-5(ハーフディミニッシュ)ですが、
II-VがIIm7-5 - V7になっている場合は、マイナーキー(マイナーのトニック)に向かう、
特徴的な進行です。
この曲ではままさにC#mとマイナートニックに向かっているので、セオリー通り。
マイナーキーの場合、IIがIIm7-5になる理由を不思議に思う方は、
ハーモニックマイナースケール上のダイアトニックコードを弾いてみるとわかります。

ということで、IIm7-5 - V7 は次にマイナートニックが来ることを予感させます。
そして2小節目はセオリー通り、キーC#mに転調したトニックC#mになっています。
そして3拍目ではBm7、4拍目でE7。
これもキーAのII-Vですね。そして今度はIIがBm7とIIm7なので、メジャートニックに向かう
II-Vと考えられます。
3小節目の1拍目は、予想通りAになっています。
ここまで、わずか3小節でキーが E→C#m→A と変わっている(転調している)。
メロディが先かコード付けが先か判りませんが、よくできていますね。
その後、またEにもどるまでの流れは、長くなるので書きません。

以上、大雑把ですが『ハナミズキ』のサビ3小節のアナライズでした。
さて、歌伴をするときにもこの分析が必要かというと、そんなことはないと私は思っています。
わかった方が感情の込め方などのバリエーションも広がるのでいいのでしょうが、
そんなことを考えなくても、月刊歌謡曲や歌BONのコードを弾ければ歌伴にはなります。
アドリブをするのであれば、わかった方がいいでしょうけどね。

まずは歌伴をやってみようというのなら、まずはコードを覚えることでしょう。
月刊歌謡曲に出てくるコードは168種しかないようです(巻末のコード表の数)。
もちろん、それにベースが異なる分数コードのバリエーションが加わりますが、
登場するコードはけっこう限られているようです。
(掲載される曲のキーが均等に分布していないのでしょう、それは感覚的にもわかる)
分析しようとすれば、まだいろいろな角度からできるのですが、
歌伴なら演奏にはあまり意味がないし、楽しく伴奏演奏を楽しめばいいよね。

ちなみに月刊歌謡曲のコードは
E  D#m7-5 G#aug | C#m7  Bm7 Bm7/E(またはE7sus4 ) |
A  E/G#  | F#m7  F#m7/B B7 | E 〜

コードアナライズを反映させて、アレンジも加わったたコード付けになっていることがわかると思います。
歌伴用にはどちらかというと『月刊歌謡曲』がおすすめ、とした理由の説明でした。

Posted by shed at 04:33

2004年04月05日

v0.8.6 紹介 [Cabi]

●写真の輪郭調整(強調 ←→ ソフト)が選択できるようになりました
●LOGO PRINTが、写真の編集画面で1枚ずつ、何度でも行なえるようになりました

PhotoCabiオーナーのみなさん、こんばんは。
管理人のCabiです。
PhotoCabiのバージョンアップを行ないました。
今回のv0.8.6で追加した機能と、これまでとの変更点をお知らせします。
ログインすると、新機能が使えるようになります。

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●写真の輪郭調整(輪郭を強調 ←→ 輪郭をソフトに)
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写真の輪郭をシャープにするか、ソフトにするかの2つの表現が選べるようになりました。

これまでのバージョンで登録された写真は、輪郭を強調した状態で表示されています。
写真の編集画面のメニューに表示されている[輪郭をソフトに]をクリックすると、
これまでよりも輪郭がソフトな表現に変わります。
この状態で[輪郭を強調]を押すと、また元の状態に戻ります。

V0.8.6で新しく登録した写真は、[輪郭をソフトに]した状態になります。
画面を見て、その写真のシャープ感が不足していると思う場合には
[輪郭を強調]を押してみてください。

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●LOGO PRINTの指定方法の変更
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これまでのバージョンでは、LOGO PRINTは写真の登録時に指定していましたが、
今回、写真の編集画面で1枚ずつ、何度でも行なえるようになりました。
LOGO PRINTの位置を変更するために、何度も写真の登録を行なう必要がなくなります。

この機能追加により、写真の登録時には、LOGO PRINTの指定が出来なくなります。

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●長辺が499ピクセル以下の画像ファイル登録時の変更
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PhotoCabi(Photo Stand画面)では、写真を長辺を500ピクセルで表示しています。

・長辺が501ピクセル以上の画像ファイルが登録された場合
 →長辺を500ピクセルに、短辺を同じ比率で縮小して表示します。
・長辺が500ピクセルの画像ファイルが登録された場合
 →ピクセル数の変更は行ないません。
・長辺が499ピクセル以下の画像ファイルが登録された場合
 →v0.8.6より、扱いが変わりました。
これまでは、499ピクセル以下の画像ファイルも長辺を500ピクセルに
拡大処理を行なって表示していたため、ドットが目立つ状態で写真が表示されていました。
今回のバージョンアップ以降は、499ピクセル以下の画像ファイルは、
登録されたピクセル数をそのまま表示するように変更しています。
携帯電話のカメラ等で撮影された、小さいサイズの画像ファイルを登録した場合でも、
ピクセル数の拡大処理を行ないませんので、
登録された写真の品質を大きく損なう表示になりません。

※輪郭の調整機能を利用するためには、501ピクセル以上の画像ファイルの登録が必要です。
※PhotoCabiは2MB以上の画像ファイルを登録できません(従来より)。
※2MBを超えるサイズの画像ファイルを登録する場合は、
 レタッチソフト等を利用してリサイズをしていただく必要があります。
※PhotoCabiには、少なくとも長辺が1,000ピクセル以上の画像ファイルを
 登録されることをお奨めします。

以上がv0.8.6の機能概要です。
では、PhotoCabi.netをお楽しみ下さい。

Posted by shed at 00:00 | Comments (0)